伊勢エビの炒めもの広東風
Shyon-ton gok ron ha
さて、20世紀最後の年、2000年は辰年です。
福井県辺りで発掘された恐竜の骨を出汁にして、コモドオオトカゲでも煮込み、ズズイと吸えば、貴方のDNAに微かに残る、本物の『竜』のイメージが蘇るかも…
でもそれは、千年どころか三億年に及ぶ叶わぬ夢。
恒例の干支のお料理。
今年の食材は『龍蝦』。即ち、伊勢エビです。中国では、伊勢エビ(ロブスター)のことを龍蝦と呼ぶのです。
料理名は広東語で『上湯(火+局)龍蝦』(伊勢エビの炒めもの広東風)。
レシピ:
用意するものは、大きめの活け伊勢エビ(ロブスター)
青葱(ウチでは京葱を使用)、エシャロット
根生姜、ニンニク、片栗粉、紹興酒
清湯(澄んだ鶏ガラスープ)などです。
まずは、活け伊勢エビの解体から始めます。生きていますから、裏返して包丁を当てると「キー」とか「ギー」とか騒ぎたてますが、ここは一気に一刀両断。後は足先、背腸、肺を取り除きながら、適当にぶつ切りです。
切り分けた伊勢エビの身の部分にだけ片栗粉を付けて、180℃の油で油通し。殻が、見る見る鮮やかな赤に変わります。身まで火を通す必要は無いので、表面が固まったら、油から上げます。
中華鍋に少量の油を熱し、エシャロット、生姜、ニンニクを炒め、さらに青ネギを追加。香りが出たら、伊勢エビを投入。塩を加え、紹興酒と鶏ガラスープを注ぎます。
蓋をして強火で一気に蒸し煮状態に。途中、一度だけ伊勢エビをひっくり返します。 あまりゴチャゴチャいじると、身が殻から離れてしまうので、要注意。
最後に水溶き片栗粉でとろみを付けて、香り付けのごま油を鍋肌から注げば出来上がりです。