『夢みる校長先生』に希望を見た

久しぶりにパイプ椅子で映画を観てしまった!
ドキュメンタリー映画『夢みる校長先生』(オオタヴィン監督)。
川崎市総合自治会館で開催された上映会。主催したのは、市内の小中学校の先生方です。
このブログは、『極私的映画日記』と銘打って、文字通り私的な視点から勝手気ままに書いています。その中でも、今回はとりわけ極私的。
出演した校長の1人が、大学で同じ学科(1学科1クラス)。同じ映画上映サークルに所属し、卒研の研究室も一緒だったという、きわめて近しかった友人なのです(いまでも、うっすら連絡は取り合っています)。
今回、まったく違うルートから、「『夢みる校長先生』って映画、よかったよ」という情報が。
この映画のことは知らなかった。調べてみたら、「これって、○○じゃん!」。
知らせてくれた友人も、「世の中、狭いね!」と驚嘆。
上映日程を調べて、川崎市総合自治会館に辿り着いたのです。
…とここまでが、極私的なりゆき(笑)。
ここから先は、映画全体を見据えていきます。私の友人が、どの校長なのかも明かしません(笑)。
6人の校長。4人が小学校、2人が中学校。すべて公立学校です。
通知表を廃止した校長。宿題をなしにした校長。コロナ禍に修学旅行や学園祭を敢行した校長。校長室をなくした校長。校則をゼロにした校長…
目指すところは、「もっと、学校に自由を!」「もっと、子どもたちを幸福に!」
「えっ、公立でそんなこと可能なの?」
実は、公立学校の校長には大きな決定権がある。正面切って、文科省や教育委員会と渡り合わなくても、自由で楽しい学校は作れる!
それを証明し、日本全国の校長や教頭や教師や生徒や親に勇気を与える。そんな映画だ。
ただ、ギョーカイ人の斜に構えた言い分を並べると…
メッセージがかなりダイレクト。小泉今日子のナレーションは語りすぎ(笑)。
6人の校長のうち、ほとんど(全員?)が元校長になっていて、その画期的な取り組みは、すべて現在完了形、もしくは過去完了形で語られる。これもドキュメンタリーの妙味を削いでいたかも知れない。
6エピソードのオムニバス構成なので、1エピソードが約15分。どうしても大所からしか語れなくなってしまう。
問題児はいなかったのか?学力のレベルはどうなったのか?ディテールを知りたいという気持ちにはなった。
と、苦言らしきものをならべましたが、すべてにオオタヴィン監督の優しい視点が感じられて、嫌味はゼロ。それどころか、観終えて本当に清々しい気分になれた。
日本の公立学校、捨てたモンじゃないぜ!って。
詰め込み教育真っ盛りの時代に育った私としては、「こんな学校に行けてたら、人生変わってかも…」なんて羨ましい思いすら。
6人の校長は、すでにレジェンド。ただ、後継の若い校長が2人か3人出演している。彼らのウチの1人(か2人)を進行形で追いかけることができれば、素晴らしい『続・夢みる校長先生』ができそうな気がした。言うは易く行うは難しなのですが。
ネタバレになりますが、1つだけ。
秀逸のインタビューがありました。1人の卒業生、女子大生の言葉です、
中学時代に引きこもってしまい、本作で紹介された中学校に転校。「ここに来たら、学校が楽しくて、楽しくて!」。
今、教師を目指しているという。
学校が変わるだけで、ここまで変われるのか!
本当に嬉しそうに語る彼女の笑顔が忘れられません。

