わが家の雑煮は、一貫して、鰤雑煮。
父方のルーツが鳥取県西部だから。ほとんど出雲文化圏だ。
出しは、鯣と昆布。
具は、塩鰤と長葱、木綿豆腐、蒲鉾くらいが必で、お節の煮物の筍や椎茸を加えても良い。
鰤は日本海の天然物を入手して塩鰤にしておく。
彩りは、三つ葉と柚子。
そして、絶対に欠かせないのが、十六島(ウップルイ)海苔だ。
島根県出雲市十六島町の海岸に突き出た岬を十六島と呼ぶ。奇岩が林立し、日本海の荒波が打ち寄せる。そこだけで採れる貴重な天然海苔を「十六島海苔」、または、単に「十六島」と呼ぶ。
生産者は20軒以下で、生産量は年間1トンにも満たない。打ち寄せる荒波、滑りやすい岩場。命がけの仕事で収穫する貴重な海苔。出しや酒で溶くと、細い糸のようになって、雑煮の餅に絡みつく。
写真の右下、黒いのが十六島海苔。
漂う磯の香りは、あくまで上品で、舌にまとわりつく柔らかい食感が嬉しい。
普段、出雲文化に関わるような生活は、まったくしていませんが、この鰤雑煮だけは止められません。

