磨きすぎない日本酒もまた良し

CIMG0147こざっぱりとしたラベルと、酒米が雄町(おまち)だというのに惹かれて、初めて買った『ふた穂』。奈良の長龍酒造です。雄町発祥の地、岡山県の高島地区(現在の岡山市中区の一部)産の酒米を使っています。

際立った特徴はありませんが、きわめてバランスの良い穏やかな味わい。能書き言わずに静かに飲みたい酒だ(といきなり自己矛盾(笑))。やや辛口で、ほどよい酸味。米らしい味わいがあります。色はやや黄色がかっていて、おそらく濾過してないでしょう。

雄町は、現在使われている酒米の中で、もっとも古い歴史を持っています。江戸時代末期、鳥取か岡山の山奥で栽培されていたものを当時の高島村雄町の農民が、二穂だけ分けてもらって持ち帰り、優れた酒米に育てあげたそうです。てなわけで『ふた穂』なんですね。

どうも、山田錦一点張りに反抗したくなって、五百万石とか雄町とか、なんとなく手が伸びてしまいます。磨きに精魂傾けた日本酒が多い中、あえて磨きすぎない酒造りに挑戦する長龍酒造に乾杯!

 

鰹の塩締め

CIMG0149最近、はまっているもの… 魚の塩締め。
刺身用のさくに焼き魚よりもやや強めの塩をして、ペーパータオルとラップで巻いて冷蔵庫に2~3時間。流水でサッと表面を流して、ふたたびペーパータオルで水分をぬぐい取るという調理法です。
明らかに身が締まる!明らかに旨味が増す!明らかに生臭みがなくなる!ネットリと濃厚な味になります。
余計な水分とともに、臭みが抜けていくという仕組みでしょう。昆布の味がしない昆布締めみたいな感じです(笑)。
もちろん、素材を選ばなくてはいけませんが、スーパーの刺身でも上物なら大丈夫。

塩締めは、主に白身魚に用いる調理法のようですが、鰹でもいけます。
鰹の場合、私のやり方は、塩分を洗い流すのに、水ではなく、熱湯を使います。まぁ、湯引きというか、叩きの応用編というか… すぐに冷水にとって水分をぬぐうのはもちろんです。
スーパーの鰹とは思えない味になりますよ。

ちなみに、本日、鰹に添えた木の芽は、わが家産。回りに野鳥が多いせいか、アゲハの幼虫が来ないので、毎年存分に楽しめます!
花粉症が終わって、やっと初夏の気分になれました。