松江の李白

CIMG0109きょうの日本酒は、これ!頂き物の“李白 純米大吟醸 新宿八雲”。
李白酒造は松江の酒蔵で、以前から好きでした。“新宿”は“しんじゅく”ではなく“しんしゅく”と読むそうですが、そのいわれには、たどり着けず(新宿の京王百貨店限定だそうなので、そこには引っかけてあるようですが)。
“八雲”はもちろん、松江に長く暮らした小泉八雲にちなんでます。

さて、“李白 純米大吟醸 新宿八雲”、その味わいは?
見事とも言える吟醸香!溢れんばかりの果実香、果実味をまとっています。しかし、淡麗ではない。「大吟醸も方向性が変わってきたな」と実感です。濃厚さ+ほどよい酸味、加えて吟醸香ですから、こりゃたまりません!(笑).

ぐい呑みは備前焼人間国宝の伊勢崎さんの作品(陶磁器業界で言うところの、いわゆるB級品ですが)。なぜか?この酒の頂き先が、たまたま伊勢崎さんという名字だったので、この際だからと、引っかけました(笑)。

小泉八雲の孫の小泉凡さんには、『美の壺』の取材でインタビュー取材をしたことがあります。とっても穏やかな、素晴らしい人でした。
そう言えば、松江城が国宝になったというニュースもありました。

いろいろと思い出す一人一献です。今夜は。

桜鯛の銀餡蒸し

CIMG0113最近この手の料理に凝ってます。蒸し物。
きょうは“桜鯛の銀餡蒸し”。桜鯛と言っても鯛の種類ではなく、この季節、旬を迎えた真鯛です。長崎産の天然物を手頃な値段で入手!
右手前の黒っぽい野菜は撮影の失敗ではありません。紫折菜(むらさきおりなという山形の地場野菜で菜の花の仲間です。加熱する前はホントに紫色。普通の菜の花よりアクが少なく、食べやすい美味しい野菜です。

レシピというか、簡単なコツは…
鯛の切り身は軽く塩を振って20分放置。そのあと湯引き。残念ながら東京で手に入る魚では、この手間を惜しむことはできません。あとは、野菜と盛り合わせて蒸籠で蒸すのみ(紫折菜はあらかじめ茹で上げておいて、魚が蒸し上がってから添えます)。
銀餡のベースは鰹出しで、まぁ、きょうは片栗粉で。葛粉を使えば、もっともっと上品に仕上がります。

本来の銀餡は、塩味に醤油一滴の世界ですが、家庭ではなかなか難しい。薄口醤油をうまく使うと味がまとまります。でも、醤油を使いすぎると、関東人ならみんな知ってるあの“みたらし餡”になってしまうので要注意なのです。

焼き物、煮物に比べて、蒸し物は敷居が高いと感じがちですが、白身魚の餡かけは、とっても手軽。茶わん蒸しよりよっぽど簡単です。家庭料理に、もっと入り込んでもよいような気がします。