やはり宍道湖のシジミは別格だった。小さなアサリ程度の大きさがある。東京では、料理屋で出されるシジミの味噌汁の身をほじって食べ良いものかどうか迷うことがある。あまりに小さくて、それに執着するのがケチに思えてしまうからだ。
しかし、宍道湖のシジミにはそんな心配は無用だった。しっかりと「食べてくれ!」と主張している。届いた晩は、さっそくシジミ三昧!といっても二種類しか作らなかったからシジミニ昧!?
まずは、ニンニクと鷹の爪、日本酒を使って酒蒸しにした。作り方は簡単で、鍋にニンニク・鷹の爪・シジミを入れ、日本酒をヒタヒタの半分くらい。火にかけて醤油を少々加える。
沸騰してくると次々に殻が開く。アクも出るので、これは引く。全部の殻が開いたら、シジミだけ取り出し、残った汁に同量程度の昆布だしを加え、一煮立ち。汁をシジミにかけて、細葱でも散らせば料亭でも出せそうな『シジミの酒蒸し』の完成だ。
ニンニクも鷹の爪も主要な成分は油にしか溶けないので、逆に油を使わないことで、味のバランスが良くなったようだ。シジミの香りが消えることなく生きたと思う。
仕上げはシジミの味噌汁にしたが、これはレシピ省略。
シジミが効いて、肝臓が良くなりすぎると困るので、いつもより一合余計に飲んでしまった(笑)。
一つ特記しておきたいのは、二つの料理で使ったシジミの殻がすべて開いたということ。スーパーで買ったシジミでは、こうはいかない。