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「地球上に存在する全ての液体の内で最も美味しいものはビールである！」と言ったのは、多分、椎名誠だったと思う。同感だ。
しかし、日本のビールは本当にうまいか？なにやら訳の分からない命名をされた“軽くて喉越しの爽やかなビール”が次々と登場するが、どれも個性に欠けたものばかりだ。

世界に目を向ければ、多種多彩なビールがあることに驚き、“ニッポンのビール”とは、広いビールの世界のほんの一部を占めているだけなのがわかる。ドイツはもちろん、イギリスにもベルギーにも個性豊かな美味しいビールがたくさんある。

国内では地ビールがスタートして数年を経て、やっと定着し始めたようだ。地ビールとは、小さなプラントで作られた地元向けビールだ（と言われているが正確な規定も概念もない）。町々で村々で、個性のあるビールが作られ始めている。やっと日本のビールも世界に追い付き始めたということだ。美味しいものもあれば、まだまだのものある。しかし、少々出来が悪くても大手のビールよりは飲めるものだ。それは、どの地ビールも必ず何か味の主張をしてくれるからだ。

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