大間のマグロ

今回は本マグロ(クロマグロ)のお話。と言っても、最高級ものをお腹いっぱい食べた話ではない。
先日、飲み仲間で「大間のマグロはどこから来るのか?」という話題が盛り上がった。本マグロは、暖流に乗って広い海域を回遊する魚だ。静岡県の焼津や宮崎県の油津が水揚げ港として名高いので、太平洋の魚と思いがちだが、春から夏にかけて、対馬海流に乗って日本海を北上する本マグロもいる。真夏には、利尻島や礼文島のでも水揚げされる。この北上した本マグロが、津軽海峡に入り込んだのが大間のマグロ。九月から二月くらいまで獲れるが、旬は脂の乗る十二月から一月だそうだ。

「津軽海峡へは、太平洋からも日本海からもマグロが来る」という説もあるが、黒潮(日本海流)が北海道東岸に接することはないので、ちょっと信用しがたい。太平洋のマグロは、三陸沖までは北上するが、その後は日本列島から離れていくのではないだろうか。

一方、「日本海のマグロと太平洋のマグロ、どっちが美味しい?」という、宴会白熱間違いなし!の議論もある。私は、初夏の日本海のマグロが一番!と思っている。特に身が締まって弾力のある赤身がよい。今年は、境港や佐渡で獲れたものを食べたが最高だった。
「日本海と太平洋で、なぜ、マグロの味が違うのか?」と馴染みの寿司屋に尋ねてみた。答えは明解だった。「日本海の本マグロは、スルメイカを腹一杯食ってるから」。確かに漁り火漁の例を引くまでもなく、日本海はスルメイカの宝庫だ。しかし、太平洋にだってスルメイカはいるし… と若干の疑問はあるが、築地の関係者の間では、まことしやかに語られている話だそうだ。

さて、今秋は、日本海のスルメイカで太りきった大間のマグロに出会えることができるか… 楽しみだ。

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